モータースポーツでタイムを出す方法を聞けば、レベルごとに意見があります。
「タイヤ」のグリップ力を理解して、セッティングしましょう。
タイヤの選択肢が多いジャンルでは、タイヤ選びが勝敗を決めるくらい重要なんです。
サスペンションの固さや、車高などのセッティングは「ごまかし」なのです。
グリップ=摩擦 の話
これは、引っ張る力を大きくしていくと、やがて物体は動き出して摩擦力が落ちる事を表しています。
タイヤも限界を超えるとグリップ力が落ちるという事です。
つまり滑るギリギリが一番グリップ力が大きいんですね。
雨の日に車のブレーキを強くし続けると、突然ロックして滑るのを経験しますよね。
タイヤの使い方
雨の日のブレーキングと同じ事がコーナーリング中も当てはまります。
コーナリング中のアウト側のタイヤは、滑るギリギリのグリップまで荷重を掛ける事が出来ます。
市販車はアンダーステアです。
一定の速度で舵角を増やしていくと、フロントタイヤが先に滑ります。
だから、コーナーで前後のタイヤのどちらもギリギリのグリップは、掛ける事が出来ないのです。
うまく前後のタイヤをギリギリのグリップで使えても、車の特性と合ってなければタイムは出ません。
減速状態でないと前後のグリップが最大にならない事もあるからです。
フロントに少しグリップの良いタイヤを履かせれば解決は出来ますが、、
タイヤのグリップを考えたコーナリング
タイヤには摩擦(グリップ力)の限界があるので、魔法のようなコーナリングはありません。
車の重量を、グリップ力の限界内で向きを変えるのです。
コーナリング中のタイヤに掛かる力は、遠心力と走行方向の抵抗力・駆動力などです。
遠心力は車が重いほど大きく・速度が速いほど大きく・コーナー半径が小さいほど大きくなります。
遠心力=車重×速度²/コーナー半径
コーナリングは真円を一定の速度でグリップの限界以下で回るのが良いのです。
ライン取りは遠心力が大きくならないように、きれいな円を描くように意識すると良いですね。
ハンドルを切る速度も、ロールや強く遠心力をかける事に影響します。
タイヤの特性からの選び方
モータースポーツは様々なジャンルがあります。車重の差・パワーの差・タイヤの差・速度域 これらの要素でタイヤの使い方が変わります。
大きくて幅の広いタイヤは、転がり抵抗が大きくてエンジンのパワーもかなり消費します。
摩擦って接地面積は関係ないのです。
タイヤは荷重が掛かり変形するとグリップ力が落ちます。大きくて幅の広いタイヤは耐荷重が大きので、小さいタイヤよりグリップが落ちる限界点が高いのです。
空気圧はこのタイヤの変形に影響しています。
幅広タイヤもナロータイヤもグリップは同じです。重い車種は幅広を使うと良いです。
軽い車は、必要以上に幅広タイヤを使う事は走行の抵抗にしかなりません。
ステアリングを素早く切る。きれいな円を描くようにするには少しづつ切ってはいけません。でも、あまり速く切りすぎると車が不安定になります。これはサスペンションとの兼ね合いが大きいので、素早くステアリングするのに合わせた車に調整するか、車に合わせてステアするのかになります。
滑るギリギリはわかりにくい。滑り出してしまってはキレイな円のコーナリングにはなりません。タイヤのグリップ力を意識して、限界の90%ほどを使う気持ちで、コーナリング速度が一定になる程度のトラクションをかけて・・いままでで一番の横Gがわかれば、その時間を長く保てるようにします。
セッティングでもテクニックでもタイヤの限界は変わらない。
セッティングではタイヤのグリップ力を上げる事はできません。詳しい方だと、キャンバー調整で変わると言いますが、タイヤの変形をコントロールしているのでグリップ力は変わりません。
セッティングでは前後のタイヤの限界を考えて重量配分が調整されるように、車高やロール特性を変えます。
もちろんテクニックでもタイヤの限界は変わりません。ドリフトを多用するジャンルでもタイヤの限界をあえてオーバーさせてグリップを落として滑らせているのです。
減速・コーナーリング・加速 それぞれタイヤの限界を引き出したライン取りを考えてましょう。
セッティングもタイヤのグリップにマッチしたロール特性・ピッチング特性を要求すると良いでしょう。
タイムアップ出来るか?
タイムアップ出来るか?と言うと微妙です。
タイム取ってる方なら、すでに試行錯誤してますよね。
ステアリングを切る速度を早めるだけでも、いままで作ってきたセッティングシートが無駄になるくらい微妙な世界ですからね。
タイヤの最大グリップを長く維持させるのが、ドライバーの役目と考えましょう。
一応、超初心者に向けたサイト作りを目指しておりますので、参考になれば幸いです。
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